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6.20こどものがん教育に係わる講演会に参加しました

2019-06-30
 6月20日(木)は、荏原医師会館で開催された、「こどものがん教育に係わる講演会」に参加しました。講師は東京女子医大がんセンター長、林和彦教授で、「今、学校で始まる『がん教育』」という講演をお聞きしました。

 平成29年3月に告示された、文科省の新しい中学校学習指導要領には、「がんについても取り扱うものとする」とがん予防教育が明記され、品川区でもすでにがん教育が始まっています。

 なぜ、今がん教育なのかというと、我が国が超高齢社会を迎え、がんは国民の死因第一位であり、生涯でがんを発病する確率は、男63%、女47%なのだそうです。2007年には、がん対策基本法が制定され、がん対策推進基本計画が策定され、チーム医療の充実、がん研究、新規治療の開発、緩和ケアの提供など、がん治療成績は年々向上しています。

 しかし、全国で様々な啓発活動が行われているにもかかわらず、国民のがんに対する理解や意識はほとんど変わっていません。いまだに多くの国民が、「がんは死んでしまう病気」と捉えており、がんと宣告されると自暴自棄になったり、職を辞めたり、離婚したり、自殺者も多いのだそうです。

 また、欧米先進国では常識になりつつあるがん検診も、我が国では受診率は50%にも達しません。早期発見、早期治療ががん医療の基本であるにもかかわらず、主体的に自分のからだを守ろうとする意識が低く、自覚症状が出てから医療機関を受診し、手遅れの進行がんと診断される例が、今でも後を絶たないのだそうです。

 文部科学省が2014年度に立ち上げた、がんの教育総合支援事業の、「がん教育」あり方検討会の答申では、「がんをほかの疾病等と区別して、特別に扱うことが目的ではなく、がんを扱うことを通じて、ほかの様々な疾病の予防や望ましい生活習慣の確立等を含めた健康教育そのものの充実を図る」ことが目的と述べられています。

 そのため、がん教育には2つの大きな目標があるのだそうです。
1.がんについて、正しく理解する。がんが身近な病気であること、予防、早期発見・検診等について、正しい実践力を身につける。
2.健康と命の大切さを学ぶ。がんについての知識習得やがんと向き合う人々と触れ合うことを通じて、健康と命の大切さに気づき、ともに生きる態度を育成する。

 子どもたちに「生きる力」「生き抜く力」を与えるためには、単なるがんの知識の伝授では不十分であり、こころや命を考えることは極めて身近で大切なことだということを意識させなければならない。そのためには、子どもの発達段階に応じて、繰り返し繰り返し授業を行うことが必要だというお話でした。

 確かに現在の子どもたちにとって、死は身近なものではありません。死を身近に感じないが故に、安易に死を軽んじたり、死者を冒涜する振る舞いとして表われているのかもしれません。

 私ががん教育を行う機会があるどうかはわかりませんが、もしもその機会があれば、がんを通して健康と命の大切さを子どもたちにしっかり伝えていきたいと思いました。



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