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東京都品川区の小児科医区議会議員が、小児科外来最前線からみた品川の小児医療、子育て支援について語ります。
  「屋久島は月のうち、35日は雨というぐらいでございますから」と浮雲で林芙美子が書いた通り、屋久島は高温多湿のため、多種多様なコケ類やシダ類が生育し、一面大地や樹木を覆い、森林は蘚苔林とも呼ばれています。

 屋久杉の巨木が台風で倒れたり、江戸時代に伐採された杉の切り株や土埋木から杉の若木が生えたり(切り株更新)、2本の杉が途中から1本に合体したり、杉の大木の幹を覆うコケ類にナナカマド、ヒノキ、ヤマグルマ、サクラツツジなどの他の植物が着生し、「親木」に何本もまきつくなど、本州の「おとなしい」森林では見られない、さまざまな多様な生態に圧倒されました。

 特にヤマグルマは「締め殺し」とも呼ばれ、屋久杉に巻き付いて幹を伸ばしますが、絡んでいる杉を締め上げて水分を断ち、枯らしてしまうこともあるそうです。

 「ヤクスギランド」でも、ヤマグルマに幹を締めあげられた屋久杉が、締めあげられている幹の上部から新たに根を伸ばし、水分を取ろうとしている姿を目にしました。深閑とした森の中で、静かな、しかし激烈な生存競争が繰り広げられている姿に感動を覚えました。



 また、「ヤクスギランド」は静寂に包まれており、この季節ならうるさい蝉の声、野鳥の声などはいっさい聞こえませんでした。また、渓谷にトンボや魚も見られませんでした。

 屋久島にはヤクシマミドリシジミ、ヤクシマトゲオトンボなど、日本中に名が轟いている有名な昆虫が生息していますが、この周辺ではあまり昆虫をみかけず残念でした。(アオスジアゲハを目撃したくらいでした。)

 「ヤクスギランド」を散策して、屋久島の自然のすばらしさは十分認識できました。その上で、屋久島観光の最大のネックは、携帯トイレの使用だと思いました。

 水洗トイレに慣れた都会からの観光客に、いかに携帯トイレの必要性を理解させ、その使用に抵抗感を無くしてもらえるかが、公認ガイドをはじめ、観光に関係する方々の課題ではないかと思いました。

 「ヤクスギランド」を出た後は、安房地区で昼食をとり、午後は地場産業である本坊酒造の「屋久島伝承蔵」を見学しました。



 伝統的な手作り甕仕込みにこだわり、明治20年から受け継がれてきた56個の甕には、良質な酵母が住みついていること、土中に埋まっていることにより、保温に優れているため、希少価値の高い本格焼酎が生まれるのだそうです。

 芋の仕込みの時期ではないため、実際の造りは見学できませんでしたが、焼酎蔵を見て回りました。室内も室外に負けず、猛烈な暑さで汗だくになりました。

 屋久島伝承蔵を出た後は、「屋久島世界遺産センター」を訪問しました。隣接する屋久島環境文化研修センターに宿泊している中学生が多数見学に訪れており、一緒に展示を見て回りました。



 その後、小型バスで空港に向かい、屋久島空港から日本エアコミューター機で鹿児島空港に戻り、同日は鹿児島市内に宿泊しました。