東京都品川区の小児科医区議会議員が、小児科外来最前線からみた品川の小児医療、子育て支援について語ります。
 5月25日(金)は、きゅりあん7階イベントホールで行われた、平成30年度品川区立小学校PTA連合会歓送迎会に出席しました。午後6時から会は始まりましたが、クリニックでの診療が終わらず、会場についたのは式のあいさつなどが終わったあとでした。

 品川区は教育ルネッサンスを掲げて、コミュニティ・スクールを展開していこうとしていますが、PTAには引き続き大きな役割が期待されています。

 学事制度審議会の答申も出て、品川区の教育も大きく変わろうとしていますが、PTAの会員の方々とともに、小さな品川区民のために本年も力いっぱい活動していきたいと思いました。



 4月8日(日)は、東京国際フォーラムで開催された、第28回外来小児科学会春季カンファレンスに参加しました。外来小児科学会は小児科医の小児科診療と小児保健、特に社会的活動について、研究発表の多い学会です。
 
 今回は、子ども支援・子育て支援のシンポジウムに参加しました。

 講演が4題あり、並木美砂子浦安市少子化対策室員から「浦安市の妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援について」、三平元ひがしまつど小児科院長から「児童虐待防止にむけた、地方公共団体と医療機関との連携の実際」、和田浩健和会病院医師から「貧困問題から見た親子への支援のあり方」、三次祐也NPOポケットサポート代表から「病気による困難を抱えた子どもたちの支援」の発表があり、その後討論となりました。



 講演は一般の小児科医師にとっては、あまりなじみのない内容だったかもしれませんが、私にとっては品川区の子育て支援施策の中で日常行っている、議員活動と重なっているため、よく理解できました。

 品川区の現状と比較しながら、講演を聞きました。そして、今回の講演内容を今後の活動に生かしたいと強く思いました。

 3月34日(土)に、東京都医師会が行った「平成29年度予防接種講演会」に参加しました。

 まず、東京都医師会の予防接種委員会の先生から、予防接種不適切接種事例のまとめとリスクマネイジメントについて、講演がありました。

 品川区ではケルビムこどもクリニックによる多数のワクチンを混ぜて接種するという、考えられない不適切事例がありましたが、今回報告を聞くと、このような故意の不適切ではなく、様々なミスによる不適切事例が少なくないということでした。私のクリニックでも不適切事例を起こさぬよう、注意しなければならないと思いました。

 国立感染症研究所感染症疫学センターの多屋馨子室長と、東京都医師会予防接種委員会の和田紀之委員長から、最近の予防接種の話題と今後の課題について、講演がありました。

 麻疹は外国から依然として散発的に持ち込まれていること、風疹を2020年までに根絶するには成人男性へのワクチン接種の取り組みを強化しなければならないこと、水痘予防には帯状疱疹対策も併せて考えなければならないこと、流行性耳下腺炎流行に対しては、2回接種が必要なことが述べられました。

 また、高齢者肺炎球菌ワクチンには結合型プレベナーワクチンも有効なこと、現在流行している百日咳には強力な対策が必要なこと、具体的にはDPTワクチン復活と正確な検査であるランプ法を行うことが重要なのだそうです。ポリオとジフテリアの世界での流行状況の報告、定期接種になったB型肝炎ワクチンを成人への広げること、HPVワクチン再開が待ったなしの状況であること、などについて詳しい解説が行われました。

 この講演を聞いて、私のクリニックでも、品川区における感染予防対策でも、さらに予防接種の重要性の啓発と予防接種の新しいアプローチを強力に行わなければならないと、強く思いました。



 3月15日(木)は、荏原医師会講演会に参加しました。講師は今井孝成昭和大小児科講師で、「適切なアナフィラキシー対応」という内容でした。

 食物アレルギーの誤食事故で問題になるアナフィラキシーですが、まず初期対応で緊急性があるかどうかの見定めが重要だと話されました。そして、緊急性が高いときは迷わず、エピペンを打つことが必要だと力説されました。私もエピペンの必要性を議会でも発言し、エピペンを実際委員会の場で供覧したことを思い出しました。

  今井先生は品川区教育委員会の食物アレルギー対応の指導いただいているアレルギー専門医で、講演の後、私も品川区の実際の食物アレルギー対応の事例について、ご意見を伺いました。今後とも、必要な時は今井先生ともご相談して、品川区学校の食物アレルギー対応の着実な実施に力を尽くしたいと思いました。



 2月9日(金)は、シェラトン都ホテルで開催された、幼児教育懇談会に出席しました。この会は、私立の幼稚園の園長先生、保護者代表の方と、区の担当者、議員が集まって幼児教育について語り、懇親を深める会で、盛大に行われました。

 私も近隣の幼稚園の園長先生と園運営のご苦労など、いろいろとお話を伺いました。また、クリニックの患者さんもいらして、何人か、ご挨拶をいただきました。

 会場は大田区のテーブル、品川区のテーブルと、東京労災、大森日赤のテーブル、池上、荏原、東邦大森のテーブル、昭和大、NTT関東のテーブルという3つの拠点病院のテーブルと、5つのブロックに分かれて、訓練を行いました。

 訓練は大規模災害が発生したという想定の下、1.被害状況の算定、2.救護所、避難所の立ち上げの検討、昼食をはさんで、3.搬送模擬訓練、DMAT投入の検討、4.医療救護活動拠点会議の開催と、実戦さながらに進行しました。各グループを回って、進行をサポートする東京都の職員の方の動きもよかったです。

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 模擬訓練のため、昼間人口と夜間人口の差や、搬送依頼の時間の測り方、重傷者の運搬手段などがあえて考慮されていないため、実際の発災時には、もっと苛酷で混乱した状況が展開されると考えられますが、このような地道な訓練を繰り返すことが、実際の災害時、少しでも被害者を減らすために非常に重要だと強く感じました。

 12月17日(日)は、東邦大学医療センター大森病院5号館で行われた、「区南部保健医療圏災害医療図上訓練」に参加しました。

 東京都は来たるべき首都直下地震などの大災害の発生時、迅速かつ的確に区市町村を支援できるよう、全都を12の二次保健医療圏に分けて、災害医療体制を整備しています。

 品川区は大田区とともに、区南部保健医療圏を構成し、災害拠点病院として、東京都保健医療公社荏原病院、東邦大学医療センター大森病院、東京労災病院、大森赤十字病院、池上総合病院、昭和大学病院、NTT東日本関東病院が指定されています。
 この医療圏の中核病院である、東邦大学大森病院で、今回、災害医療図上訓練が行われました。

 参加者は東京都保健福祉局の災害対策関係者、品川区と大田区の災害対策関係者、災害拠点病院、災害拠点連携病院、地区医師会の医師、看護師が集まりました。

 品川区からは宮平品川区医師会長、原荏原医師会長など医師会関係者、川島健康課長、鷹箸品川保健センター長など区関係者が多数参加しました。私も今回は、荏原医師会のメンバーとして参加しました。(この項続く)

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 11月19日(日)に戸越台中学校行われた、映画「みんなの学校」の上映会に参加しました。

 この上映会は「みんなの学校」という映画を見て感動し、ぜひ品川でも上映会を行いたいという有志の方々が実行委員会を組織し、小関雅美実行委員長、小俣昌道事務局長のもとで、商店街、教育委員会などの後援を受け、準備を進め、11月19日(日)上映に漕ぎ着けた、というお話でした。

 3時少し前に行くと、戸越台中玄関で受付が始まっており、私のクリニックの患者さんだった実行委員の方に案内いただいて、上映会場の体育館に入りました。会場前方にはバリアフリー席が、後方には親子コーナーも設置されていました。地区の方々が続々と入場し、体育館はいっぱいになりました。



 簡単な主催者からの挨拶の後、映画が始まりました。映画が始まると、日本語字幕があり、FM音声ガイドも付いているようでした。

 映画自身はいろいろな特性を持つ子どもたちを公立小学校の教師たちがお世話をし、子どもたちが変わっていくという、「努力は報われる」式の内容でした。先生たちのご努力には頭が下がりましたが、全ての子どもがこの教育スタイルでうまくいくかどうかは、自分の経験から考えても、何ともいえないと思いました。

 「不登校ゼロ、全ての子どもが共に学ぶ、奇跡の小学校」というのは関西テレビの少し盛りすぎのタイトルで、必ずしもハッピーエンドに終わらなくとも、もくもくと子どもに向き合っておられる先生方も、全国には多数いらっしゃるだろうと思いました。しかし、この小学校の先生方のご努力は、十分感動に値するものでした。

 映画上映後、3人のゲストのショートスピーチのコーナーというのがあり、ルンビニ幼稚園卒業生の宇田川珠美さん、戸越銀座商店街連合会の山村俊雄さん、そして私も感想を述べさせていただきました。

 その後、映画の舞台となった大阪市立大空小学校の校長だった、木村泰子さんからのビデオメッセージが流れました。そして、盛会のうちに上映会は終了しました。


 園長先生からの事業説明の後、実際に施設を見学させていただきました。保育室と安静室、隔離室があり、インフルエンザ流行時には隔離室がいっぱいになってしまうのだそうです。今は食事の時間で、子どもたちが楽しそうに給食を食べていました。給食は配膳前に園長のアレルギー食の確認が行われていました。



 病児保育センターぱるむの事前登録、施設利用の手順は、品川区の病児保育の利用手順とほぼ同じでした。ぱるむの利用者の利用アンケート評価も見せていただきました。感謝のメッセージが圧倒的で、病児保育が練馬区民に多くの安心を与えていることが良くわかりました。ぱるむの登録者、利用者も年々増加しているということでした。

 品川区でも、「病児保育など必要ない。すぐやめた方が良い」などと公言する、無所属議員もいます。しかし、子育て中の親支援、就労支援、何より病気の子どもの安らかな療育に、質の高い病児保育は必須の事業だと確信します。

 今回の医師会立の病児保育センター視察の経験を踏まえて、区の担当の方、医師会の先生方とも協議しながら、さらに父母を助け、子どもに寄り添う、品川区における病児保育事業の発展に力を注いでいきたいと思いました。



 11月1日(水)、練馬区大泉学園にある病児保育センターぱるむ大泉を訪問しました。練馬区には病児・病後児施設が7施設ありますが、うち2ヵ所は練馬医師会が練馬区の委託を受けて運営している、7名と12名預かりという大規模な病児保育所です。医師会が行っている病児保育所を見学し、その運営の実際を調査し、診療所併設型の病児保育所と比較研究したいということが、今回の視察の目的でした。

 9時30分に医師会が運営している病児保育所の1つである、ぱるむ大泉を訪問しました。すでに4人の子どもが預けられていました。まず、加藤紀子園長からお話を伺いました。



 献身的な医師会の小児科医の先生の努力で医師会立の病児保育が始まったこと、練馬区も協力的であったこと(もともと区の依頼で始まった)、ぱるむ大泉は医師会から15名の嘱託医が登録されていること、常勤の保育士、看護師と非常勤の保育士もおり、1:2で保育看護を行っていること、医師会の熱意ある先生の裁量で給食提供をアレルギー対応も含めて行っていること、稼働率は8割を超えていること、ただしキャンセルやすっぽかしも多く、対策に苦慮していること、赤字事業でかなりの事業費を医師会が補てんしていること、などの説明をお聞きして、その事業の素晴らしさに感銘を受けました。



 ただ、ぱるむ大泉は5年の事業実績があり(もう一つのぱるむ光が丘は7年)、当初は試行錯誤でやはり大変だったようです。私もキッズベル品川の経験をお話しました。そのうえで現在の事業があるようでした。(この項、続く)